高齢発症てんかんについて

高齢者が発症するてんかんは、日本ではあまり詳しい調査が行われていませんが、アメリカの研究によると70歳以上で1%、80歳になると1.5%が発症するとされます。高齢発症てんかんの最も多い原因は、脳出血や脳梗塞などで大脳が傷つき、腫瘍や出血で脳を圧迫することです。特に発作が起こりやすい部分が損傷すると発症しやすく、圧迫する場所や大きさ、種類によって発作の種類も変わります。脳出血や脳梗塞を起こした人は、65歳以上になるとてんかんになる危険性が50~75%も高くなります。またアルツハイマー病も原因の一つです。アルツハイマー病では、大脳の側頭葉内側にある海馬の変性によって引き起こされます。海馬は深く関係しており、ここを起点とするものを側頭葉てんかんと言います。さらに、特異性てんかんという原因が全く分からない場合もあります。CTやMRI検査からは大脳の異常は確認されませんが、一度発症して再発したと考えられます。高齢発症てんかんでは、けいれんがなく自覚症状が少ないのが特徴です。本人の自覚なしに、口をモグモグさせたり身振りをしたりします。発作中のことを覚えていないのせ、発作後は意識が朦朧とします。さらに発作の回数が多いので、記憶障害が自覚されます。認知症に間違われやすい傾向があります。まれにけいれんを伴う発作を起こす人がいます。高齢発症てんかんは、脳波ですぐに見つけることが難しいです。よって繰り返し脳波を検査したり、睡眠脳波を記録したりします。治療には抗てんかん薬を用います。長期間服用し続けても効果が薄れません。しかし高齢者は副作用を起こす可能性が高いので、少しずつ服用する量を増やしていきます。

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